2024.02.29
ここでしかできない経験!バサラマインツでの海外インターン
広報スタッフの高津仁之介です。
この度2月25日をもちましてFC BASARA Mainzを離れることになりました。
8ヶ月と短い期間ではありましたが、今回のインターンで経験させていただいたことをブログにさせていただきます。最後まで読んでいただけたら幸いです。
今からちょうど1年前、個人的な事情により大学を急遽休学することになり、休学期間に大学を卒業するために必要なインターン経験をしようと決意しました。
将来海外で生活したいと思っていたので海外のスポーツクラブなどのインターンを探していたところ、バサラマインツのインターン募集記事を見つけすぐに応募しました。
6月に渡航し大きな期待と少しの不安を持ちバサラマインツでのインターンをスタートしました。
目次
初めての実務経験は失敗と苦悩の日々
高校生まではサッカー、高校卒業後は夢であった海外大学入学のために勉強しかしてこなかった私は実務経験なし、アルバイト経験もほとんど無かったのですが、早く仕事を覚えていって1日でも早くバサラに貢献できるようになりたい。そう思っていました。しかし現実は仕事を覚えるのが遅く失敗ばかり、同じ時期にインターンを始めたフィジカルトレーナーの風雅君と同じ広報の莉乃さんは社会人経験がありすぐに新しい仕事に慣れクラブに貢献している姿を見て、二人の偉大さと自分の未熟さにショックを受けたのを今でも覚えています。
早く仕事を覚えて2人に少しでも追いつけるように当たり前と思うかもしれませんが新しく覚えたことはすぐメモに書いて1日の終わりに何を学んだかを確認すること、タスク管理に優先順位を付けて何をしなければいけないにかを常に明確にする。主にこの2つのことを徹底して少しずつ確実に成長していきました。
8月からリーグ戦が始まるとさらに忙しくなり、特にホーム試合日には、試合がない選手に手伝ってもらいながら会場の設営。
その設営が終わったら、試合が始まり写真と動画の撮影。
試合後には会場の片付けと初めは試合前が不安で仕方ありませんでしたが、選手はじめ、様々な人達の助けがあり毎試合上手く会場運営をすることが出来ました。
試合が終わるとすぐに試合結果報告、ハイライト動画編集、次戦やイベントの告知など様々な仕事をやらせてもらえることとなり、大きな責任感と画像・動画編集のスキルが日々身についていきました。
バサラマインツでしか出来ないこと
インターンの仕事にも少しずつ慣れてくるとこういうことをやってみたいな、こうしたらもっと良くなるかもと思う余裕が少しずつ出てきました。
こうしたやってみたいと思ったことは提案したらほとんど挑戦させてもらえます。これは他のインターンの仕事では難しいのではないかと思います。
実際にイベントやSNS, クラブのブログで新しいことに挑戦させていただいて上手くいかなかったこともありましたが、その失敗も自分にとっては大きな経験になりました。
また選手とスタッフの距離の近さもバサラマインツの良さだと思います。
毎回の練習と試合の前に選手と握手をしてスタート。ドイツ人選手も日本人選手だけでなく、スタッフの自分にもいつも話しかけてくれ、単語だけの拙いドイツ語でも最後まで聞いてくれました。
特に撮影した動画や写真を選手に共有するといつも感謝され、選手のSNSアカウントに写真を投稿してくれて自分の仕事で人に感謝される嬉しさを感じていました。
大きな目標や思いを持ったスタッフや選手の存在も自分の大きなモチベーションとなりました。
前述した風雅君と莉乃さんはドイツで大きな目標を持ってバサラマインツでインターンをしており、自分たち自身の話やバサラの将来の話をする時間も多く、自分も2人のように頑張りたいといつもたくさんの刺激を受け、自身の将来なども深く考える良いきっかけをもらっていました。
また秋に同じ広報スタッフに韓国人でドイツの大学に留学していたユンが入ってきました。彼は将来韓国サッカートップリーグのK1リーグ強豪、全北現代で広報として働きたいという明確な目標を持っていました。既に韓国2部のプロクラブでインターン経験があったり、仕事ができるくらい画像や動画編集のスキルを持っていました。彼から広報で働くために必要なことや画像、動画編集のスキルも直接教えてもらい自身の成長に大きく繋がることが出来ました。
そして何より強い覚悟や目標を持って日本から遠く離れたドイツで上を目指しバサラでプレーしている日本人選手と普段から一緒にいることで、自分自身も彼らのように意識高く生活しよう、ドイツで頑張っている選手達をもっと多くの人に知ってもらうために広報活動を頑張ろうと思うようになりました。
そんな良い人達に囲まれ仕事ができたことは自分自身の大きな財産になり、将来めったに出来ない経験だったと振り返ると思います。
ドイツのサッカーの凄さ
短い期間ではありましたが、バサラマインツで働きながらと時間を見つけて様々なカテゴリーのドイツサッカー観戦に行ったことでドイツサッカーの凄さと今まで自分が見てきた日本やイングランドとの違いも見えてきました。
まず初めに驚いたことはアマチュアクラブの日本との環境面の違いでした。バサラマインツが所属しているドイツ6部リーグのクラブのほとんどは自分たちのグラウンドを持っており、人工芝と天然芝両方のグラウンドがあるクラブも多くありました。
また試合の日になると何百人もの観客が試合を見に訪れクラブが地域の人達に支えられて活動していると感じました。毎回アウェイの試合に行く度に驚かされこのような環境を日本のアマチュアクラブ、そしてバサラマインツでできるようにするにはどうすれば良いのかと考えさせられました。
ドイツトップリーグのブンデスリーガは世界最多の観客動員数を誇るリーグですがその背景にはファンを大切にする文化がありました。チケットの価格が比較的安く設定されており1番安いチケットだと15ユーロ(約2400円)でこの値段はイングランド、プレミアリーグの1番安いチケット代金の25ポンドほど(約4700円)と比べると大きな差があります。また試合のチケットを持っていると電車やバスなどの公共交通機関の料金が無料となり試合を見に行きやすい環境が様々な所で整えられていてとても驚きました。
インターン以外での思い出
インターンの仕事以外の生活面でも様々な思い出が出来ました。
以前は一人暮らしをしていましたが、バサラに来てからは共同生活をすることになり、他の部屋の人達に気を遣ったり自分のいままでの生活を見直すきっかけにもなりました。
特に一緒の部屋で暮らしていたGKの小柳選手は食事や体調管理、生活ルーティーンを全て自分できちんと管理していて、選手ではない自分にとってもとても参考になりました。
また同じ部屋の人達と夕食後に様々な話をした事もいい思い出でした。
休みの日にはできるだけ外に出て過ごし様々な場所に出掛けました。日本と違いドイツは他の国と陸続きでEU圏内は入国審査が必要ありません。なので日帰りで隣の国に旅行したり長期休みにはヨーロッパの様々な国に旅行しドイツとはまた違うヨーロッパの国の言語や文化を体験することができました。
最後に
バサラマインツで短い間でしたがインターンさせてもらい、本当にたくさんの学びや経験をすることが出来ました。頼りない自分を受け入れてれてくれたクラブやスタッフ、選手のみんなには本当に感謝しています。ありがとうございました。この経験を残りの大学生活とその後に生かしたいと思います。
海外で生活し働くことはとても勇気が入りますが、その経験は自身にとってかけがいのないものになると思います。高い目標があり同じ仲間と切磋琢磨して成長したい方、そんな人にバサラマインツはピッタリな環境だと思います。
本当に短い間でしたがお世話になりました。バサラマインツが今シーズンの5部昇格、そしてその先の大きな目標を達成することをいちファンとして応援させていただきます。本当にありがとうございました。