BASARA MAINZ

どん底から這い上がりチャンスを掴む〜小笠原駿冶〜

2022.10.27

どん底から這い上がりチャンスを掴む〜小笠原駿冶〜

今年、福岡からバサラマインツに来た小笠原 駿冶(オガサワラ タツヤ)です。

まずは私を知ってもらうついでに、これまでのサッカー人生について振り返りつつなぜドイツに渡ったのかを話したいのですが

私のこれまでのサッカー人生は決して良いものではなかったです。

小学生時代では、県大会はおろか市大会にも出る事は出来ず、区大会で敗退するようなチームにいました。強豪チームと対戦すれば10-0で負けることもあるチームでした。そこから中学生時代には部活ではなく、地元のクラブチームに進みました。けれども、決して強いチームではなく県大会でも勝てないチームでした。立て続けにそういったチームに在籍していたことから、夢のプロサッカー選手になるには環境を変えてより自分に対して厳しくしなければいけないとと思い、出身の福岡を出て佐賀の強豪高校に進みました。

高校に進学した自分は、初めて親元を離れ、チームメイトや先輩と上手く馴染めず良い関係を築けていけませんでした。強豪校独特の空気感やサッカーの質の違いに挫折してしまいました。その挫折がキッカケとなり双極性障害(躁鬱病)になりサッカー部を辞め、学校も1年生の時に退学してしまいました。そこからは通信制の高校に通うことになりました。人生のドン底に居る気分が毎日続きました。そこから救ってくれたのは中学生時代のチームメイト達でした。通信制高校に通っていたことを知った元チームメイト達がジュニアユース時代の街クラブのユースに誘ってくれました。自分は友達を裏切ってユースには進まずに高校に進学したのに、ユースに誘ってくれて優しく受け入れてくれました。毎日辛く、どうすればいいか分からなかった自分に居場所を作ってくれたチームメイトに感謝し、チームに入る事にしました。
そこからはプロを目指すというよりも目の前の事に対して、何事も全力を尽くそうと考えていました。自信も無く、成功体験も無かった自分には先のことを考える事は出来ませんでした。街クラブのユースというのは、数は少なくユースの大会はJクラブのユースチームとの試合が多く、勝てないことが当たり前でした。県リーグも福岡県3部という下のカテゴリーに属していて、そこでも中堅くらいの立ち位置のチームでした。でもどれだけ負けても、上手くいかなくてもサッカーの楽しさや魅力に再び取り憑かれていました。高校3年時のタイミングで大学受験をしてサッカーを辞めるか、新潟のJAPANサッカーカレッジに進学するかを迷っていました。高校進学時にはサッカー部を辞め、学校を辞め、精神病を患ってもう生きるのも辛いと感じていた時に救ってくれたのはチームメイトとサッカーであった事を思い出しました。一度は死んだ身と思い、精一杯サッカーでチャレンジしたいと考えJAPANサッカーカレッジに進学しました。

そこでは1番下からのカテゴリーでのスタートとなりましたが、下から這い上がる事を楽しめるように常にポジティブで居ようと考えていました。精神病を患ってからはメンタル面の重要性に気づき、常に自分がどうありたいか、何に悩み、どう解決するべきかを自己分析するように意識していました。これをサッカーにも活かしたいと考え、多くの試合を観て、分析をし、コーチの意見を聞いたり、実況・解説の話を聞いたりして多角的な意見を聞くことをJAPANサッカーカレッジで学ぶことが出来ました。自分の中でサッカーを知るには、サッカーを観ることが大事だとプレミアリーグのBIG6、スペインのLaLigaの2大巨頭であるバルセロナ、レアルマドリード、チャンピオンズリーグ本戦の全試合を観て、分析ノートを書くことを課題としていました。海外のサッカーを観ていく中で、レスターシティのジェイミー ヴァーディー選手やウエストハムユナイテッドのアントニオ選手、ニューカッスルユナイテッドのニックポープ選手のように、下部リーグからTOPカテゴリーに駆け上がっていった選手達の存在を知りました。海外の下部リーグでは上にチャンスがあると思い、若手発掘多いドイツに行きたいと考えました。幸いだったのは自分の周りには、海外チャレンジしていた人が多かったので貴重な話を聞き、どうしてもドイツですぐにでもチャレンジしたいと思い、すぐにユーロプラスのセレクションを通して、行動に移しました。日本で何も成功出来ていない自分では、無理だと言われる事もありましたが、どうしてもチャレンジしてみたいと思いドイツに渡ることにしました。

様々な悩みを乗り越えドイツに


ドイツに来てからサッカーの部分でも、生活の部分でも驚く事が多いです。
サッカーの部分はインテンシティの高さに驚きました。
普段のトレーニングでも、フィジカルの強さに加え、攻守の切り替えも速さを感じました。日本よりも身体をぶつけて、戦いを求められ、走りを繰り返すフットボールは自分には足りない部分だったので、そこを強くするにはとても自分に合っていて良かったです。
これからの課題としてディフェンス面では、一対一の対応で突破させないことをより強く意識していくことです。ドイツのアタッカーは個人打開を多くしてくる印象なので、日本よりもパスコースを気にせず厳しく寄せる事をいくことが大事だと思いました。
ドイツ語で一対一はZweikampf(ツワイカンプ)というのですが、2人の戦いという直訳を聞いて、一対一を重要視する国だなと感じました。
オフェンス面では、判断を早くして、パスミスを減らしていくことが課題です。
ドイツのディフェンスは日本よりも速いので、ボールを受ける前に次のイメージを持ち、ドイツの速さに慣れる事を目標としています。

ドイツのサッカーに慣れ、選手としてワンランク上に


生活の部分では、バスが急に無くなったり、電車が遅れたりして練習時間に間に合わず、走っていく事もありました。つい最近では、電車の運行会社の従業員がストライキを起こして乗る予定の便が運休になり次が10分後になるなど、「ありえないだろ」って思いますがこっちではよくあることだそうで、日本では時刻通りに来ることから、それがどれだけ凄いのか感じさせられます。他にも、日曜、祝日にはスーパー等はどこも空いていないということに来て早々知らされ驚きました。ドイツには閉店法というのがあり日曜日は完全休業日と定めており、ほとんどのお店は日曜日はお休みです。なので日曜日になって朝ご飯がないからスーパーに行こうと思っても買うことができなかったり、日曜は試合があることが多く水を用意しておかなければいけないのですが、当日確認したら無くて買いに行けず誰かに分けてもらったりと、最初はこの感覚に慣れずよくミスをしていました。日本ではまず無い事なのでヨーロッパならではだな思いました。

目標を達成するために日々努力を絶やさない

最後に今シーズンの目標としては、トップチームでの試合出場時間を多くするを目標としています。その為にも、上記に書いた課題をクリアしつつ、フィジカル面での向上を目標として、努力していきたいと思います。

最後まで見てくださりありがとうございました。
どうぞバサラマインツの応援をよろしくお願いします。

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