2022.09.29
“プロ“になる。そのために努力は惜しまない〜黒田海翔〜
はじめまして。今季からバサラマインツに加入しました黒田海翔です。
簡単に自己紹介としては京都府出身、年齢は22歳。
ポジションはMF FW。足は両利きです。
初めてのブログですが
・なぜドイツに来たのか
・ドイツに来て感じた事
・今シーズンの目標
などを記したいと思います。
目次
-ドイツで成し遂げたい事, なぜドイツを選んだのか-
僕が初めて海外サッカーに興味を持ったのが、高3の夏に部活で行ったイギリス遠征がきっかけです。そこでは現地のプロチームの練習参加や4部リーグの下部組織と試合を行ったりと非常に濃い日々を過ごせました。
そこでまず初めに驚いたのが環境の違いです。
ヨーロッパでは当たり前ですが、クラブハウス、ジム、天然芝グラウンドをカテゴリー問わず当然のように保有しています。
また、試合の際はイギリス下部リーグとはいえど自前のスタジアムに数千人を超える観客が入ります。週末は多くの人々が自分の街のクラブを応援しに試合に訪れる文化がありました。
これらの環境に大きな憧れを抱きました。
しかし、イギリスの下部リーグでサッカーすることは簡単ではありません。ビザの関係で、長期の滞在が難しい為です。なので僕はイギリスと同等、もしくはそれ以上のサッカーに対する熱量を持つ国であるドイツを選びました。
ドイツではサッカーが生活の一部になっています。サッカークラブの環境はもちろん、ピッチ外でも至る所にサッカーが存在します。バーやレストランでは常にブンデスリーガなどが放送されており、ほとんど人が自分の街のクラブを応援しています。(プロアマ問わず)
「このピッチで活躍して多くの観客を喜ぶ姿が見たい」
「自分のゴールで街の人たちが喜ぶ姿が見れたら、、」
それだけで報われるような気がしました。
「「多くの観客と共に喜びを分かち合う」」
これが僕がドイツで成し遂げたい事です。その為には、多くの観客の目の前でプレーしなければなりません。
つまりプロになるという事です。
-プロを目指すということ-
プロになるという事は簡単な事ではありません。
現に日本でプロを目指して高校、そして地域リーグでプレーしましたが、僕にとってはプロなんて遠い世界でした。
自分の力不足。
その力不足な自分を成長させる為の頑張りさえも圧倒的に不足していました。
僕はサッカーはピッチ上のみで行うものだと考えていました。しかし、サッカー選手にとってのサッカーはピッチ外での生活がとても重要なのです。
身体作りや体のケアの為のトレーニング、食事や睡眠などの生活サイクル。サッカーを深く理解する為の試合を見るなど、多くするべき事があります。
しかし、昔の自分を振り返るとこれらの当たり前の努力を全く行えていませんでした。
当時の自分はできてる気でいたと思います。
ジムでトレーニングを行い、プロテインを飲む。
寝る前にストレッチをする。
鶏胸肉を食べる。
これだけで努力をしている気になっていました。これでは間違いなく成長はないです。全てが中途半端だったのだと思います。
“なぜ今このトレーニングが自分に必要なのか”
“この食材を何の目的の為に摂取するのか”
というように、目的に伴った手段をより深くしっかりと考える必要がありました。
昔の自分は長期的な成長を見据えて行動する事が出来なかったのだと思います。これでは成長も出来ず、プレーにも波がでます。
また、メンタル面においても、自分の強い軸を持つ事が出来ないので、簡単に一喜一憂をしてしまいます。
ダメなプレーをした後はとことんダメになるし、一つ良いプレーをした後はすぐに満足してしまう。
これらが日本で感じた自分の実力不足な部分であり、改善すべき点です。
また、サッカーをする上で多くの方々に支えられていました。多くの指導者や先生に自分に足りない物、改善すべき事など多くの事を学びました。
その度に成長のチャンスはあったのです。
しかし、そのチャンスを自分は活かせる事が出来なかった為、プロと呼べる相応しい選手になる事が出来ませんでした。また、当時の自分は周りの応援や支えがとてもありがたい事だと気付いていませんでした。
これでは絶対にプロになれません。当たり前の事に気づいていませんでした。
「自分は多くの人に支えられて、とても恵まれていたんだ」と
だからこそサッカーを辞めるわけには行きません。もう少しだけ足掻きたいと思います。
お世話になった人達の為、
支えてくれている人達の為、
サッカー続けてきた自分の為、
ドイツでプロになります。
-渡独して4ヶ月経った今-
「そうだ!別人になろう」
これは僕がドイツに来て2週間後に思った事です。
これだけ見ると流石に理解が難しいと思いますがしっかりとした理由があります。
僕は昨シーズン3ヶ月だけですが フランクフルトにあるTSG Niederrad (7部)というチームでプレーしていました。このチームが僕にとってドイツで最初のチームです。
しかしなかなかリーグ戦で勝てる事が出来ず厳しい期間を過ごしました。
負け続けるチームの雰囲気はやはり良くはないです。
試合で失点すると下を向き、闘志が無くなる。
明らかに運動量が落ち、失点を繰り返す。
逆転の可能性があるのに諦めてしまう。
こういった事が多々ありました。
僕はどうしても勝利が欲しく、どれだけ失点を重ねても常に100%の力を出そうとプレーしていました。
しかし、サッカーはチームスポーツです。
闘志を無くしたチームで日本人が1人走り回っても悪い状況は簡単に打破できるものではありません。
またドイツ語を流暢に話せない僕はチームメイトに対して”なぜ諦めるんだ” ”まだ可能性はある”などの自分の思いを伝える事が出来ませんでした。
主張することは海外では非常に大切です。
コミニケーションを上手く取れないままではチームの一員として認められないなと感じました。
敗戦の後、僕は自分の思いを皆に伝えようとチームのグループチャットでチームへの想い、勝利への拘りを長文で送りました。内容は拙いドイツ語で下手くそな文章でした。
しかし、これをきっかけに状況が少し好転しました。
監督からは”俺の気持ちを代弁してくれてありがとう”やキャプテンからは”お前はサムライだ”などの嬉しい言葉を貰いました。
面白いことに一度きっかけを作ると発言力も存在感も少し増しました。ボールがよく集まるようにもなり、得点も積み重ねることができました。
これがきっかけで”そうだ別人になろう”と決めました。
少し大袈裟な表現ですが、ドイツに来たからには今までの自分のままではいけません。プレースタイルも性格も適応させる必要があると思います。
この国は”自己主張”をしなければ意見の無い人間です。チームの一員としてそれではいけません。
“ドイツ語が喋れない”
”発言するキャラでは無い。”
このような言い訳は通用しません。
この国でプレーをするなら思考もプレーもドイツ人になるつもりで生活しようと強く思いました。
-僕のバサラでの今シーズンの目標-
今シーズンの目標は
“成長”“結果“
この両方です。
このシーズンを通して成長し続けなければなりません。
成長を目指す過程で結果も付いてくると信じています。
バサラマインツでは成長する為のチャンスが多くあると感じています。
トレーニングの質はとても高いです。
戦術的にも技術的にも毎回の練習での学びが多くあります。
ドイツの他のチームでは練習が少しグダったりする所もあるので(前所属チーム) 、自分が求めている強度の高い練習が行えてとても幸せです。
また、私生活においても多くのサポートをしてもらっています。
専属栄養士による食事管理やパフォーマンスアップの為のトレーニングなどを一緒に決めてもらい行っています。
自分では気づけなかった栄養面を学び食事の大切さに気づく事ができました。それのおかげで加入当初よりプレーの質が向上した事を実感しています。
これらを継続、習慣化することによりプレーやメンタル面で成長出来ると思います。
バサラのような、サッカー選手になる為に何が必要なのかを学ぶ事ができるチームに加入する事ができとても幸せです。
このチームで僕は多くの課題や自分の弱さに直面するでしょう。
これらを気づかせてくれる環境に感謝し、常に考え,吸収,適応し、
トライアンドエラーを繰り返す選手になりたいと思います。
上記に記述したようにドイツは全てが日本と違います。
ドイツ人プレーヤーは日本人より遥かに大きくフィジカル面が非常に長けています。
また、”ツワイカンプ”(1対1)という単語が存在し球際で負けることは許されません。
このツワイカンプの勝敗により選手の評価は大きく変わると言われています。
今の自分は身長も高くなく体も細いです。
この状態ではツワイカンプは勝てません。
早急に改善しなければならない課題です。
また、僕が経験した試合はどれも縦に速く試合の展開がすぐに入れ替わります。
そのため必要なのは激しい上下運動を可能にする体力。
ハイインテンシティの中で質の高いプレーを選択する実行力や、試合の流れを読みここぞという場面で決め切れる決定力などが必要です。
食事、トレーニング、人間性、全てを向上させ、ドイツサッカーで戦うフィジカルとメンタリティを身につける事、これが今の克服すべき課題です。
今シーズンは個人としてもチームとしても大きな成長を見せる事ができるように頑張りたいと思います。
チームの目標はOberliga (5部)への昇格。
簡単な目標ではありませんが、チーム一丸となり昇格する為に日々精進していきます。
応援宜しくお願い致します!
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