2021.04.20
日本サッカーとドイツサッカー 大きな2つの考え方の違い
どうも、久しぶりの登場になりますが、皆さん覚えていてくれていますでしょうか?選手兼コーチ兼スタッフといろんな顔を持つ奥田です。
バサラマインツではインターンスタッフとして広報活動をしてくれる人たちはもちろん、サッカーの指導を勉強したいという人たちも随時募集しております。
私も昨年にドイツでBライセンスを取得することができました。その時の様子などは、またおいおい紹介していきたいと思います。
これからは海外でサッカーをしたい選手はもちろん、指導を勉強したいという方にとっても有益な情報をお伝えしていければなと思います。
今回は長年ドイツでプレーしてきて、僕が肌で感じた、日本サッカーとドイツサッカーの2つの考え方の違いを紹介します。
目次
1.ミスに対する考え方の違い
まずはミスに対する考え方の違いです。
大きな部分での違いとしては、そもそもミスに対してドイツ人はネガティブな感情は少ないかと思います。
これはそもそもの教育スタイルから違いが表れているかと思うのですが、ドイツの学校では生徒の成績を判断する際に、勉強が出来るかどうかのスコアと同じくらい授業中の積極性が大事にされています。
ですので、選手それぞれがしっかりと自分の意見を持っており、監督に対しても思っていることをしっかりと伝えます。
チャレンジすること、挑戦することが当たり前の世界で育ってきたので、ミスにビビって試合中に消極的なプレーになるということも日本人選手と比べるとかなり少ないと思います。
細かい部分で見ていくと、分かりやすいところでパスミスに対する判断基準が全く違います。
例えばあまりにも強いパスが少し浮いた状態で自分のところに来た場合、日本人選手ならば「どうして綺麗なパスを出してくれないんだ」と思うことでしょう。
ですがドイツ人の場合は「止められなかった自分が悪いんだ」となり、綺麗に出そうとしてボールが遅くなったり、手前でカットされた場合には、出しての選手の責任となります。
2.守備に対する考え方の違い
2つ目は守備に対する考え方の違いです。
「日本と海外では守備が違う」というのはよく聞く話かもしれませんが、先日行われたアンダー24日本代表とアルゼンチンの試合などは見ていても、その点を感じた人は多いのではないでしょうか?
では具体的に何が違うのかというと、距離感です。
そしてその距離感の違いの元になっている部分が、誰がボールを奪うのかということです。
例えば日本の場合、ファーストディフェンダーの仕事は、抜かれないことです。自分が抜かれてしまうと後ろのチームメートたちが苦しくなってしまうからです。逆を言えばチーム全員で一つのボールを奪うために守備をします。
対してドイツの場合は1人目がいく時点で、本気でボールを奪いにいきます。よく見る海外のディフェンダーが突っ込んでいって交わされるのはそのためです。
どうせ抜かれるなら行かなければいいじゃないかと思う方もいるかと思います。
これも実際に体験してみないとわからないことかと思いますが、本気でボールを奪いに来られるとボールを持っている側としては、ものすごくプレッシャーに感じます。
結果としてその後のプレーでミスが起こることが多々あります。なので2人目の選手がボールが奪うことが多いです。
またそれがわかっているので、ファーストディフェンダーは特に身体に当たってくることが多く、それは相手のバランスや状態を少しでも悪くすることで、次が奪いやすくなるためだと思います。
ドイツではこのような考え方がアマチュアでも当たり前のようにあります。ですのでよく日本から来たばかりの選手が初めてドイツのチームの練習に行くと、「守備ができない」と言われるのですが、これは決してその選手が守備をサボっているとかそういうことではなく、日本人とドイツ人ではそもそもの考え方が違うので、捉え方が違うということです。
まとめ:そもそもの考え方が違うということを理解する
この2つのポイントを通して、日本の方が優れているとか、ドイツのやり方の方がいいとかそういうことを伝えたかったのではなく、
国も違えば、文化も違うのだから違って当たり前だということを理解することが大事だということです。
これは選手としても、指導者としてもものすごく大事なポイントになると思います。
「日本ではこうだったから」と言っていては成長はありませんし、違いを知ることで視野が広がり、それが選手として指導者としても成長に繋がると思います。
この違いを実際に肌で感じてみたいと思った方はぜひ一度外の世界に出てみてはいかがでしょうか?
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