BASARA MAINZ

【海外サッカー指導者インターン】2024年4月報告ブログ【鵜飼元哉】

2024.05.09

【海外サッカー指導者インターン】2024年4月報告ブログ【鵜飼元哉】

こんにちは!FC Basara Mainzの鵜飼です!
4月の活動について振り返りたいと思います。

指導者ライセンス講習スタート!!

4月も2ndチームに帯同して活動を行ってきました。

セカンドチームの練習の様子

バサラマインツには現在6部に所属するTOPチームと、現在9部に所属する2ndチームがあります。どちらのカテゴリーも現在昇格を狙える立ち位置に位置しており、日々のトレーニングや日々の活動全てに緊張感が漂っています。(とは言っても、もちろん楽しむ時は楽しみます!) 

ストライキも以前に比べたら数が減ったので(油断は禁物です)、やっとスタートラインに立てたかなと感じています。

そしてバサラの活動にも参加しつつ、週末はライセンスの試験に参加しています。

週末はケルン地方にまでライセンス取得のために通っています!

ドイツでは数年前に指導者のライセンスの改革が行われた様で、内容が見直されブラッシュアップされたことはもちろん、講習から試験に変化したようです。
そのため、毎週末の取り組み+オンラインの課題、そして実技でも評価されるようです。現地での取り組みは主にディスカッションと実技です。

ドイツ語が完璧ではない僕は正直結構苦労しています…。

お願いだから全部英語で進んでくれ…と思ってしまう時もありますが、ここはドイツなのでしっかりとドイツ語で取り組みます。

ちなみに参加者の方々はフレンドリーで様々な背景を持った方々が参加されています。
日本人だと言うと、ワールドカップのことや昨年の親善試合の話などで話しかけてくださりました。

日本とドイツの教育の違いを痛感!

ディスカッションの様子や発表の様子を協会の方々はしっかりとチェックしています。一つ印象的だったのは、「全員必ず発言することがルール」ということでした。ディスカッションの際には大きな紙に意見をまとめたりして資料を作ります。

僕は日本で教職課程を取っているのですが、日本の場合だとグループワークや発表の時間は全員で協力することがもちろんベースですが、「適材適所」というように自分が得意とする分野で役割分担をするのが一般的と教わりました。そのため、紙にまとめるのが苦手な人はファシリテーターのように発表を進めていく、話すことが苦手な人は紙にまとめるなど、自分で発信の方法を決めることができます。

しかしドイツでは必ず発言することが重要視されているようです。これに関しては、友人や選手たちにも聞いてみたところドイツの教育がそのような方針をとっているからだそうです。(だからドイツ人は主張が激しいのか…笑)

その為、嫌でも発言しないといけないので頑張ってドイツ語で意見を発表すると毎回皆さんが拍手してくださるのでほっこりします。

発表が終わると質問タイムで色々な質問が飛んでくるのですが、答える時は身振り手振り+具体的な選手の名前を出してイメージを持ってもらえるように工夫しています。

実際のドイツサッカーを体験!

実技の際は実際にプレーしてみることでドイツのサッカーを感じることができるので面白いです。自分自身は全てのポジションでプレーできるので週末ごとにいろんなポジションでプレーしています。

やっぱりフィジカルコンタクトの際は「衝撃」よりも先に「重さ」が来るのは、さすがヨーロッパだなと感じています。

ドイツサッカーでは激しいフィジカルコンタクトが求められます

ゲームの際は、フィジカル的な要素やアジリティの面ではどうしても劣ってしまう為、常に良いポジションに立つことや、コーチングで事前に仲間を動かし、数テンポ先のプレーへスムーズに移行できるようにプレーしています。

サッカーだけではない!ドイツサッカーの強さの秘密とは?

日常的な面では、暖かくなってきたと思ったら気温が1℃まで下がったり、4月なのに雪が降ったり、雹が降ってきたり、急にストライキが起きたり…(日常です笑)とドイツらしい生活を五感で感じて生活しています。


また、普段の仕事の関係でドイツの学生と関わる機会があります。ちょうどドイツの高校生にあたる年代はアビトゥア(Abitur)があるため緊張した雰囲気が漂っています。アビトゥアとは簡単に言うと卒業試験です。

ドイツではこの時期多くの学生が勉学に時間を費やします(イメージ)


日本の大学は「入学するのが難しくて、卒業するのが簡単」と言われています(大学の種類によります)。海外では「入学するのは簡単で、卒業するのが難しい」と言われている国が多いようです。ここドイツでは大学に入ることは簡単だと言われてはいますが、アビトゥアも重要視されているようです。その為、ドイツの高校生の子たちは次のステップへ向けて準備を怠らない子が多いように感じます。


また、「テスト週間なのでトレーニングをお休みします。」、「学校行事なのでトレーニングをお休みします。」等のこのような光景はドイツでは多々みられるようで、日本とは異なりサッカーと学業をしっかりと独立させて考えていることに加え、日常生活の基盤となるもの(学業や仕事)は選手に限らず指導者も優先することが「ほぼ当たり前」になっているように思います。


日本のように毎日トレーニングや試合があるわけではなく、週2回のトレーニングと週末の試合でなぜ日本の育成年代よりも顕著に結果を残すことができているのか?また、指導者も限られた時間での活動でなぜ成果を出すことができるのか?と昨年ドイツに来てから疑問に思っています。


けれども個人的に感じているのは、日本と異なり「サッカーだけ」の生活ではありません。サッカー以外にも様々な文化や活動に触れています。サッカー選手でもありひとりの人間である彼ら彼女にサッカー以外の活動にも幅広く触れてもらうことが人物育成の礎であるとともに、良い選手になるための近道だと思いました。

5月はついに昇格がはっきりと形として現れる月です。
チームの昇格に貢献できるように、今日より重要な日はないと心に留めて1日1日を大事にして生活していこうと思います。

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