2022.02.18
ドイツのコーチライセンス取得までの道のり〜オンライン講習編〜
こんにちは!インターンスタッフの三宮です。
無事、大学への応募が完了し、オーストリアのウィーン大学から入学許可を得ることができました。
なので10月からウィーン大学の修士課程で日本語-ドイツ語翻訳を勉強することになります。
応募書類の準備などで協力してくれた日本にいる家族に感謝しています。
通訳としてサッカーに関わった仕事をするという目標に少し近づく事ができました。しかし実際にはまだ何も始まってはいないので、これからも気を抜かずにドイツ語とサッカーの勉強に励みたいと思います。
さて今回はドイツのトレーナー及びコーチライセンスについて書いてみようと思います。
自分はこの1月からドイツのコーチライセンス取得に向けてライセンス講習を受けています。
ドイツのライセンス講習は大きく分けると2段階に分かれており、まずは「Basis-Lehrgang」という基礎講習があります。
以前は対面で行われていたのですが、現在はコロナの影響で前半の半分はオンラインで行われています。
Basis-Lehrgangの後半は2泊3日の日程で対面で行われ、最終日に実技テストがあります。
この結果により、BライセンスかCライセンスに振り分けられ、その後2段階目である「Profil-Lehrgang 」に進みます。
Cライセンスの場合は1週間のProfil-Lehrgangを行い、Bライセンスの場合は2週間のProfil-Lehrgangを行うことになります。
どちらの場合もその後テストがあり、合格すると晴れてドイツサッカー連盟公認トレーナーになる事が出来ます。
自分は、1/10〜1/30の日程でBasis-Lehrgangをオンラインで受講しました。
オンライン講習は合計で4回のZoomミーティングがあり、毎回宿題が出されます。
第1回は「導入と理念」というテーマでした。ここでは特に、サッカーは常に試合の状況を想定してトレーニングするという事に重点が置かれていました。
例えば、日本ではお馴染みのマーカーやコーンを使ったジグザグドリブル、あるいはペナルティーエリア外からの壁パスシュートが実際にどのように試合に生きてくるのかは再考する必要があるという事です。
実際にゴールの60%はペナルティーエリア内から撃たれたものだといいます。またフィジカルトレーニングとして日本では長年、外周を永遠と走る事がありましたが、実際にサッカーの試合で真っ直ぐ直線的に走るという状況はほとんどありません。実際のサッカーの試合では常にスピードの強弱や方向転換が存在します。
第2回の講習では「ユース世代のトレーニング」というテーマで講義が行われました。
サッカーには主に「テクニック」、「戦術」、「フィジカル」という3つの要素から成り立っており、年代に合わせてトレーニングする要素が異なってきます。
例えば、BambiniからF-JuniorenとE-/ D-Junioren(13歳以下)までは、主にテクニックに重点が置かれ、特に他のスポーツ要素を取り入れた様々な身体の動かし方及びサッカーに必要な身体の動かし方を学ぶことが大切になります。
C-Junioren(15歳以下)ではグループ戦術が重点が置かれて、B-/ A-Junioren(19歳以下)になると全ての要素を複合的に取り入れたトレーニングをする事ができるようになってきます。
また第2回ではグループごとに分かれて対面講習で行う練習案を作成しました。
第3回の講習では「フィットネストレーニング」を扱いました。
ここで自分にとって新鮮だったのは、体力のない人は体力のある人より多く走りの練習をしなくてはならないという過去のしきたりは間違いで、体力のある人こそ多く練習をしなければ、その人の能力は向上しないという事です。
つまり個々の能力を向上するには、今の自分の能力に合わせて、それよりも少し負荷をかけたトレーニングをする必要があるという事です。
第4回は「テクニック」がテーマで、主に練習の構成仕方についての講義でした。
ここで一つ紹介されたのが「Stationstraining」というものです。
練習方法としては日本でも時々行われるサーキットトレーニングと基本は同じですが、サーキットトレーニングは主にフィットネストレーニングで取り入れられるのに対し、Stationstraningは同様の方法でテクニックの練習を行います。
8-9個ほどの様々なトレーニングを5-10分間隔で回していきます。このトレーニング方法の特徴としては、選手の数が多くても待ち時間が少なく全ての選手が何かしらの練習を行えることや様々な内容の練習を効率よく行えることなどが挙げられます。
以上、ドイツコーチライセンスのBasis-Lehrgangオンラインコースについてでした。
次回は対面講習の模様をお届けしようと思います。
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